乾燥肌のスキンケアに使う薬と保湿剤、何が良い?詳しく解説します。

こんにちは、TBです。

今回は乾燥肌です。

ドラッグストアに行くと、特に冬場の乾燥しやすい季節には

プロモーションコーナーにもたくさん並んでますね。

ギモンくん

どれを選んだらよいのかわからない!

その違いについて解説します。

この記事の内容
  1. 乾燥肌に使う保湿剤の説明、
    成分の違い
  2. スキンケアにオススメの市販薬の紹介
  3. 保湿剤の使い方
  4. 皮膚病の予防方法
この記事はこんな人にオススメ
  • 保湿剤について知りたい方
  • 乾燥肌が気になる方
目次(クリックで飛べます)

乾燥肌に使う市販薬に入っている有効成分の種類

一般的に乾燥肌に使う市販薬に入ってる成分を

ザックリ種類分けすると、

乾燥肌の市販薬の成分
  • 保湿成分
    乾燥を防ぐ成分。
  • 鎮痒成分
    かゆみを鎮める成分。
    刺激によってかゆみを紛らわせます。
    かゆみが伴う場合の選択肢のひとつ。
  • 抗ヒスタミン成分
    かゆみを鎮める成分。
    痒みの原因となる機能をブロックすることで、
    皮膚のかゆみや腫れを抑えます。
    かゆみが伴う場合の選択肢のひとつ。
  • 局所麻酔成分
    かゆみを鎮める成分。
    麻酔作用によって、かゆみの感覚を一時的にマヒさせ、
    かゆみを抑えます。
    かゆみが伴う場合の選択肢のひとつ。

……に分かれます。

ひび・あかぎれ・かゆみなどの症状がある場合は、

保湿成分にステロイド・かゆみどめ等の成分が入ったものを使います。

保湿成分

保湿成分は、大雑把にいうと、

保湿成分
  • ヘパリン類似物質(効果大・高価格)
  • ワセリン(効果中・低価格)
  • 尿素(皮膚の厚い部分に)

この3種類です。

「保湿成分」に関しては、市販薬と医療用医薬品で成分に違いはないですが、

市販薬には「保湿以外の成分」も入っていることが多く、

中長期的に使う場合は注意が必要です。

ヘパリン類似物質

保湿効果がワセリンよりも高い、優れた保湿剤です。

また、皮膚から吸収されることもないので、

妊娠中、授乳中の使用も特に制限はされていません。

美容用として、化粧品などにも配合されている成分で、

比較的やさしい作用なので、用法・用量通りに使用した場合、

副作用はほとんどありませんが、

用法と異なる利用は、副作用のリスクを高めますのでご注意ください。

もしも

  • 皮膚刺激感
  • 過敏症(発疹・発赤・かゆみ)

などの症状が出た場合は、医師にご相談ください。

ギモンくん

なんかもう、全部これで良いのでは?

難点として、ワセリンと比べると(比べるまでもなく)

値段が高い!

症状が全身など、範囲が広く、しばらく使い続けたい場合は

コスト的にもあまり適さないかもしれません。

ワセリン

安い。

ギモンくん

身もフタもない!

ワセリンは、多くの外用薬でベースの基剤として使われている成分です。

ギモンくん

軟膏の基だね!

要は「油」なので、塗ることで皮膚の表面に(油の)膜を作り、

それによって肌から水分が蒸発する、乾燥するのを防ぐという保湿効果があります。

ギモンくん

肌をうるおすのではなく、そもそも乾燥させない!

値段が安い他、刺激も少ないので、

全身など、広い範囲に中長期的に使う場合には優れています。

また、「適量」塗ることを考えると、

「意外と多くの量」が「継続的に」必要になるため、

ヘパリン類似物質だと金銭的な負担も大きいので、

薄く伸ばして使ったり、途中で使用をやめてしまうことも。

そういう場合の選択肢としてワセリンの方が適している、といえます。

こちらも、妊娠中、授乳中の使用は特に制限はされていません。

難点としては、塗った場所にややベタつきを感じることが挙げられます。

そのため、(主観ですが)店頭でもやや敬遠されている傾向があります。

短期に集中して使う場合はヘパリン類似物質、

長期的に使用する場合はワセリン、といった使い分けもできますね。

尿素

尿素は手足やかかとなど、皮膚の厚い部分に適しています。

水分保持力を高める他、古くなった角質を溶かしてはがす効果もあるので、

角質の多い手足の皮膚のガサガサ乾燥肌に使うのに適しています。

10%以下の配合は保湿作用を、

それ以上の場合は角質を溶かしてはがす作用が期待して使われる薬剤です。

こちらも、妊娠・授乳中の使用は特に制限されていません。

難点としては、

炎症や、ひびわれなどの亀裂ができている部分に使うとピリピリ感があり、

沁みるので、皮膚の厚い部分に使うことが推奨されます。

また、(他二つと比べると)副作用の症例も多いので、

ピリピリ感や灼熱感など、副作用症状が強い場合、

速やかに使用を中止してください。

その他、びらんや傷面などへの使用は避け、

皮膚外用以外、特に目などの粘膜部分には触れないようご注意ください。

ヘパリン類似物質とワセリン、一緒に使うとどうなる?

ギモンくん

尿素とヘパリン、ワセリンは
使い方が違うのはわかったけど、
あれ?
ヘパリンとワセリンは使い方が一緒なら、
高いヘパリンをちょこっと使って、
上からワセリンを一緒に重ね塗りすれば、
より効果があるのでは?

(=オレって天才では?)

ヘパリン類似物質とワセリンは、一緒に使うと保湿効果が弱まってしまう、

という研究結果があるようです。

ギモンくん

ギャフン!

また、ヘパリン類似物質とワセリンとでは

ワセリンが(要は油なので)皮膚表面に油の膜を作って

水分の蒸発を防ぐことで保湿効果があるのに対し、

ヘパリン類似物質は水分保持力を高めることで保湿効果がある

といった違いもあります。

保湿剤に配合されている、かゆみを抑える成分

一般的な保湿剤に配合されている、その他の成分を紹介します。

クロタミトン

速効性があるかゆみ止め成分。

かゆみに軽い灼熱感を被せることで、かゆみを抑えるが、

それが刺激感になって副作用となることも。

ジンマシンなどのかゆみ対処にもよく使われている成分。

妊婦・授乳婦に関する安全性は確立されていない。

ジフェンヒドラミン

アレルギー性のかゆみなどの皮膚症状を抑えるのによく使われる成分。

同じくジンマシンの対処にもよく使われる。

近年ではかゆみに対する効果の根拠は乏しいとされてきている。

リドカイン・ジブカイン

かきたくなるような皮膚のかゆみを鎮める作用があるとされている、

局所麻酔成分で、かゆみの他、痛みなどの不快感も和らげます。

難点としては、副作用で薬剤性の皮膚炎を起こす頻度が高いため、

保湿のみを目的とした場合、かゆみや痛みがない場合は使用を避けた方が良い。

グリチルリチン酸

非ステロイドの炎症を抑える成分。

ステロイドと比較すると効果は弱い。

ビタミンA油

皮膚の角質が厚くなるのを治療するのに使われる成分。

かゆみなどの副作用が出ることも。

トコフェロール

ビタミンE。

血行促進作用があり、肌荒れ、乾燥肌などの軽い皮膚症状に使われる成分。

パンテノール

ビタミンB群の1つ。

皮膚の水分保持、弾力性、柔軟性の維持などの効果があるが、効果はやさしめ。

アロエ

軽い日焼けや火傷の症状を緩和する効果が期待される成分。

妊婦・授乳婦の使用は禁忌に指定されている。

アラントイン

組織修復成分。

皮膚の炎症を抑える作用があります。

メントール

使用した際に爽快感があるが、皮膚が損傷していたり、乾燥していると

刺激を感じる(ヒリヒリする)ことがある。

スキンケアにオススメの市販薬

スキンケアにオススメの市販薬を、用途別に紹介していきます。

保湿が目的の場合

白色ワセリンは、ワセリン以外の添加物が一切含まれていない

肌にやさしく価格もリーズナブルなオススメの市販薬です。

500gでもこのお値段なので、充分な量を使用できますね。

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第一三共ヘルスケア
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プロペトピュアベールは、同じく「ワセリン単独製剤」で、

白色ワセリンと比較すると少しお値段は張りますが、

白色ワセリンよりも精製度が高く、塗り心地も滑らかです。

より肌にやさしいワセリン、といった感じですね。

へパロイド油性クリームは、

保湿効果に優れたヘパリン類似物質単独の製剤で、

=余分な成分が含まれていないので、こちらも継続使用に適した保湿剤です。

価格がプロペトピュアベールの倍くらいですが、

それが気にならない方、短期に集中して使う場合、には間違いなくオススメです。

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ロコベース
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ロコベースは

ハンドクリームタイプ、ミルクタイプ、ケアバームタイプがあります。

今回紹介するこちらはハンドクリームタイプで、

ワセリンを主成分とした、非常に高い保湿効果があると

評判の商品です。

ワセリン単剤ではないですが、

無香料、無着色、防腐剤無添加で、顔にも使える、

水にも強く、長時間の保湿を持続する、超スグレモノ。

価格は少し高めですが、保湿を最優先に考えるならこれが一押しです。

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ケラチナミン
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ケラチナミンコーワ尿素20%配合クリームは、

商品名通り、20%尿素が配合された、尿素単独の製剤です。

角質が厚い手足やひざ、ひじ、かかと、くるぶしなどの

保湿と角質のケアにオススメの商品です。

かゆみが伴う場合

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ヘパソフト
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ヘパソフトプラスはヘパリン類似物質が配合された商品ですが、

かゆみ止め成分、抗ヒスタミン成分、ビタミンも配合されている、

ヘパリン類似物質で保湿しながら、かゆみを抑えることもできる、

乾燥肌でかゆみがある時にオススメの市販薬です。

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間宮アロエ軟膏
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間宮アロエ軟膏aはアロエを使った、低刺激の保湿剤です。

切り傷、ひび、あかぎれ、やけど、日焼け、しもやけなど、

幅広く使えるお勧めの保湿剤です。

かゆみが治まったら

保湿剤にかゆみ止めが配合された薬は、乾燥肌とかゆみの両方に対応できる

優れた薬ではありますが、中長期的なスキンケアを考えた場合、

保湿には必要ない「かゆみ止め」成分が入った薬を長期間使い続けることは

副作用のリスクもあるので、

かゆみが治まった時点で、保湿成分単独のお薬に切り替えることをお勧めします。

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎の治療は、とてもデリケートで、

自己判断での治療はリスクが高いので、

医師の指示に従って治療することをオススメします。

ただし、医療機関での受診をしていて、

スキンケアのための「保湿剤」を買い足したい場合、

保湿剤の成分は医療用も一般用も変わらないので、

その場合の購入は「アリ」です。

保湿剤の使い方

ギモンくん

保湿剤のことは大体わかったけど、
これ、具体的にいつ使って、どういう風に使うの?

ここまで、ヘパリン類似物質、ワセリン、尿素の保湿剤、

それぞれの価格や、どの部分の使用に適しているか、等を紹介してきましたが、

その説明がまだでしたね。

保湿剤は1日2回使うのが効果的

保湿剤はできれば1日1回よりも2回使うことが効果的、とされています。

そして、そのうち1回は「お風呂上り」が良い、とも言われています。

具体的には、入浴後30分以内くらいが目安です。

その理由は、入浴後は皮膚から水分が失われ、乾燥してしまうからです。

入浴後、肌も濡れた状態で急いで塗る、なんてことはしなくても良いですが、

ギモンくん

かぜひくだろ💧

お風呂からあがって、身体を拭いて、大体30分くらいを目安にご使用ください。

「適量」「根気よく」使う

ヘパリン類似物質の説明でも少し触れましたが、

保湿剤は、それぞれの商品にもよりますが

思っているよりもたくさん使う必要があります。

あまり薄く引き伸ばすと、十分な効果が得られず、

何のために使っているのかわかりません。

たとえばハンドクリームタイプのロコベースの場合ですと、

手の甲に小豆大の大きさに出して、30秒くらい温めます。

(これは保湿効果の高いロコベースの場合、その分他の保湿剤よりも「固い」ため、

伸ばす前に少し温めた方が良いためです。)

その後、伸ばして使う、といった感じです。

「適量」は各商品でそれぞれ違いますが、

ざっくり、大雑把にいうと

「塗った後に肌にティッシュが付着するくらいの量」が適している、と言われています。

ギモンくん

手の場合だと人差し指第一関節くらいの量かな

使用する部位によって適量は異なるので、

「塗った後に肌にティッシュが付着するくらいの量」で考えるとわかりやすいですね。

そして最終的には

「根気よく使う」

これに尽きます。

効果を充分に得るためには、治るまで毎日、

あるいは予防のために毎日欠かさず使うことが重要ですが、

続けるのって意外と大変なんですよね。

ステロイド製剤との併用

保湿剤は、ステロイド製剤と併用できます。

というより、重ね塗りした方が

むしろ湿疹などの症状に対する治療効果が高まります。

その際、ステロイドと保湿剤、どちらを先に塗っても

効果に差はそれほどありませんが、

重ね塗りする際の注意として、

広く塗る方を先に、狭く塗る方を後に塗るのが基本です。

また、液剤やローション剤など、水分が多い薬剤をステロイドの上から塗ると、

ステロイド成分が洗い流されて、効果が十分に発揮できないので

その場合にも注意が必要です。

通常、ステロイド製剤の方が塗る範囲は狭くなると思われるので、

基本的に広い範囲の保湿剤を先に、

その上から狭い範囲のステロイド製剤を塗るのが良いですね。

乾燥肌や、それに伴う皮膚病を予防するには?

皮膚症状は患部を清潔に保つことも大切ですが、

普通の石鹸でごしごし洗うと逆効果。

洗う際には弱酸性の石鹸を手のひらで泡立て、

その泡でやさしく洗ってください。

また、皮膚病の原因の多くは体内にあります。

=生活習慣を変えることで予防することも可能な場合もあります。

食事に関して言えば

  • 野菜をバランスよくたくさん食べる
  • 甘いものや刺激物を食することは避ける

なども効果的です。

免疫力が低下すると発症しやすくなるので、

睡眠不足や体力低下などの原因も考えられます。

夜は22時までに寝る、睡眠時間を充分とる、などの養生も大切です。

内服では、カルシウム剤ビタミンB2、B6の服用も効果的です。

慢性湿疹の場合は漢方薬の十味敗毒湯もオススメです。

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お薬は用法用量を守って、正しく使用してください。

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