こんにちは、TBです。
今回は
登録販売者の外部研修
です。
厚労省のガイドラインでは、
店舗に従事する全ての登録販売者は
研修を受講すること
とされており、
条件を満たした外部研修機関で
受講しなければなりません。
概要と、実体験で紹介していきます。
外部研修って何?
厚生労働省は、平成29年8月24日、
一般用医薬品販売業者等
(薬局・店舗販売業・配置販売業者)に対し、
平成29年度登録販売者研修から
販売に従事する全登録販売者氏名と、
外部研修を修了した氏名一覧の
作成を求める通知を出しました。
その主な内容は次の通りです。
- 開設者は登録販売者に
研修を受講させる義務がある
一般用医薬品販売従事者等は体制省令で
販売に従事する登録販売者に
研修を受講させることが
義務付けられている
(薬剤師・一般従事者も含む)。 - 販売に従事する全ての登録販売者に
外部研修を受講させる
一般用医薬烏品販売業者等は
毎年、販売に従事する
全ての登録販売者に対して
外部研修を受講させる。 - 研修受講は都道府県等に届出を行った
外部研修実施機関の研修
一般用医薬品販売業者等は、
都道府県等に届出を行った
外部研修実施機関の研修を受講させる
必要がある。
登録販売者は、自ら積極的に研修を
受講する必要がある。 - 外部研修実施機関は毎年、
受講者名簿等を都道府県等に提供
外部研修実施期間は、自治体に対して、
毎年、定期的かつ継続的に行う
研修の実施方法、
実績(実施日、受講者名簿等)
等の情報を提供する。 - 都道府県は外部研修の修了状況等を
確認し厚労省に報告
都道府県等
(都道府県、保健所設置市、特別区)は、
一般用医薬品販売業者に対し、
許可申請、許可更新及び
薬事監視等の際に、
外部研修実施機関発行の
外部研修修了証等の確認を求め、
必要に応じて指導する。
また受講状況の確認結果を
厚生労働省に報告する。
また、研修の実施は
医薬品医療機器等法で定められています。
登録販売者に対する研修の実施は、
医薬品医療機器等法において、
薬局開設者・店舗販売業者・配置販売業者の
義務規定として定められています。
平成26年度から都道府県等の
監査マニュアルも変更になり、
監査項目に研修実施も追加されました。
……登録販売者って、ぶっちゃけた話、
資格試験1回通るだけで取れる資格で
その試験は、僕は2カ月半勉強しましたが、
「7日で受かる」という参考書もあるように、
7日勉強しただけで通る人もいるくらい
受かるだけなら結構ハードルが低いです。
僕が2カ月半勉強した、と言っても、
それも2カ月半程度ですし💧
だからこそ、受かった後の方が大切であり、
大変なわけです。
外部研修は、
試験合格後に出てきた新しい知識・情報の吸収と、
現役の登録販売者として
医薬品、医療機器に携わる上での
必要な知識を再度復習する、
登録販売者資格を持つ人全体のレベルを
一定以上に保つための研修ですね。
罰則、ペナルティーはあるのか
2019年現在、
外部研修を受講しない、登録販売者個人への
罰則に関する規定はありません。
しかし、
外部研修を受けることを義務付けるような変更が
年々重なってきているので、
今後については不明です。
研修の目的
研修の名前が
「登録販売者資質向上研修」とあるように
登録販売者としての資質を
向上するための研修です。
研修のプログラムは、
厚労省「外部研修ガイドライン」に
基づいて作成されています。
- 医薬品に共通する特性と基本的な知識
- 人体の働きと医薬品
- 主な一般用医薬品とその作用
- 薬事に関する法規と制度
- 一般用医薬品の適正使用と安全対策
- リスク区分等の変更があった医薬品
- その他登録販売者として求められる
理念、倫理、関連法規
これらを習得する、
またはその情報と知識を絶やさないための
研修である、といえます。
研修の受け方、受講する方法
ウチの場合は、毎回その時期になると
会社の本部から通知が来て、
研修予定日3日くらいのうち、
自分が店を離れても大丈夫な日を選んで、
研修は
大きな会議室のある店舗で行われているので、
そこに行って受講する感じです。
ですが、知っている限り、
どうやらこれは
スタンダードな方法ではないらしいので、
そちらの方も記載します。
主な外部研修実施機関
各サイトから、研修の概要と日程をチェックし、
スケジュールの空いているところに
予約を入れる感じです。
研修の流れと当日用意するもの
実体験で説明すると、
ウチの会社の場合
日本医薬品登録販売者協会の研修なのですが、
大体の感じはどこもそれほど変わらない
と思うので、
日本医薬品登録販売者協会の研修で受ける方は、
ほぼほぼこんな感じ、
それ以外の機関で研修を受講される方は、
大体こんな雰囲気だと思って
参考になれば幸いです。
当日必要なもの
- 受講票
- 筆記用具
- テキストを持って帰るための鞄
- (弁当+飲料)
受講票は前回まで
写真を貼り付けるタイプのものでしたが、
今回から写真がなくなりました。
ただし、ウチの場合、研修場所が会社内部で、
研修受講者が内部の人間がほとんどであるため、
これが一般的なのかどうかは不明です。
写真は本人確認のためのもので、
確認ができれば良いので、
僕は前回までは免許証をコピーした写真を
貼り付けていました。
受講中にメモを取ったり、
講座に関するアンケート、
研修の最後には確認テストもあるので、
筆記用具は必須です。
確認テストは、席が近い人同士で採点しあうので、
そのための色違いのペンも必要です。
当日配布されるテキストは結構大きいので、
それを持って帰るための鞄も
持参した方が良いでしょう。
昼食の弁当と飲料は、
ウチの場合配布されていますが、
アレはどう見ても
内部で注文して配っている感じなので、
会社支給がない方は
弁当と飲料も持参した方が良いです。
服装について
僕らは普通に
Yシャツ、ネクタイ等いわゆるスーツ姿で、
または店舗が近い人、店から直接来る人は
店の制服で受講しています。
仕事の研修、ということを考えれば、
それに相応しい、
おかしくない格好で受講するのが妥当でしょう。
Tシャツに短パンで受講とか、
大学や予備校の講義ではアリでも、
仕事の研修だと、
ある程度フォーマルな恰好の方が良いですよね。
研修の流れ
開始時間は各機関で違うでしょうが、
研修時間は
- 60分×2講習
- 昼休憩30分
- 60分講習
- 10分休憩
- 80分講習
- 10分休憩
- 80分講習
- 20分確認試験
となっています。
それぞれの機関に所属している、
またはそこから依頼を受けている、
薬剤師、研究者の先生が講師として登壇します。
内容は
ガイドラインに沿ったものになっていますが、
毎回必ず
薬事行政情報
(リスク区分等の変更があった医薬品)が
1講座目にあります。
最新情報がとても重要だ、ということですね。
登録販売者のための技術、知識の講座としては、
漢方薬に関するものが、
今まで受けた7回中6回入っていました。
漢方薬も苦手にしている人が多いので、
資質向上のために多くの時間を割いている、
と思われます。
その他、一般的にドラッグストアなどで
登録販売者が扱うであろう、
医薬品ジャンルそれぞれについての講座と、
法規、制度に関する講座、
などがあります。
研修は、
配布されるテキストに沿った講習を受けます。
パワーポイントのスライドを見ながら、
それを講師の先生が説明していく感じです。
後半、最後の方で
ビデオ映像を見ながらの講習もあります。
5講座受けた後、
最後にその日受けた研修の内容に関する
確認テストがあります。
終了後、帰る前に受講証明証を受け取って、
解散になります。
受講証明証と研修修了証
確認テストは、普通に受講していれば
それほど難しい問題ではないですが、
ウチの場合、
受講証明証や研修修了証をもらうのには、
点数は関係なく、
受講証明証は、
その日の研修が終わった後にすぐもらえます。
研修修了証は、2回の研修が終わった後で、
後日送られてきます。
どちらもハガキサイズですが、
店舗掲示用に大きいサイズの修了証が必要な場合、
事務局に連絡すれば、
1枚150円で作成、送付してくれるようです。
日登協会員の場合、セルメ・プラザの
「登録販売者資質向上研修」から
A5サイズの修了証を
ダウンロードすることができます。
eラーニングについて
外部研修修了には1回6時間の研修を年2回、
合計12時間受けること、となっていますが、
そのうち6時間まではパソコンやスマホなどの
インターネットで受講する、
eラーニングでも受講することができます。
6時間の外部研修を
年2回も受けるのは難しいという人、
外部研修の場所が遠いという人、
都合の良い日時の研修をなかなか申し込めない、
という人はこちらもオススメです。
受付は、各研修期間のサイトから行っています。
集合研修との違い
eラーニングの研修は、
集合研修の6時間に相当する教材を
eラーニングのサイトから自分で閲覧、学習し、
年度内に掲載される受講証明テストを
計4回を受け、
全て満点を取る必要があります。
外部研修、いつから受ける?
(2019年9月22日追記)
このブログではこれまで、
登録販売者になる人に向けた
実体験にもとづく勉強方法の記事も
書いてきました。
となると、この外部研修、
今年合格した人は一体どうなんだ?
というのも気になるところですよね。
(ゴメンナサイ、その視点が抜けていました)
結論から言えば、
スケジュール的にかなり難しいので、
来年度からで良いのでは?
と思います。
試験日が最も早い=合格発表も最も早い、
8月に試験がある地区の場合でも、
合格発表は10月です。
今年の場合、
試験日最速の奈良で10月15日です。
そして、
合格=即正式な登録販売者ということになるか、
というと
正式に登録販売者として働くには、
販売従事登録証というものが必要になります。
その登録証には販売従事登録番号
というものがあって、
研修を受けるにはこの登録番号が必要になります。
会社に書類申請をして、
その他自分で取得できる書類も用意し、
そこから申請の窓口に書類を提出したとして、
手続きの完了まで大体2週間くらいはかかります。
僕の場合、10月16日に合格発表があって、
販売従事登録証が発行された日付は
11月9日になっています。
予め試験合格を見込んで
研修を申し込んだとしても、
登録証=番号が交付されるのは
11月になってしまうので、
前期の研修には間に合いません。
研修機関によっては、
既に後期が始まっているところもあります
研修は前期、後期に分かれていますが、
両方を受講しなければ修了証は発行されません。
修了証は関係なく研修を受けたい、勉強したい、
という人もいるでしょうが、
これも僕の経験から言うと、
まず、店舗で商品を覚えること、
仕事を覚えることの方が重要ではないか、
と思うので、
↑経験上、合格直後は
何がどこにあるのか、
この商品とこの商品の違いは何なのかの説明、
など、基本的なことも全然わからないです
今年合格した方は
来年度からの受講で良いと思います。
僕自身も、最初に外部研修を受けたのは、
合格した翌年度からです。
さあ、外部研修を受けよう
今回は、僕が受講している
日本医薬品登録販売者協会の研修をベースに
説明しました。
外部研修の受講対象者は
一般用医薬品の販売に従事するすべての登録販売者
です。
毎年4月1日~3月31日までの間に
12時間以上の資格継続の研修を
受ける必要があります。
集合研修とeラーニングがあって、
12時間中6時間はe
ラーニングで補うことができます。
=年に1回(6時間)は
集合研修に参加する必要があります。
研修修了後に発行される研修修了証は
研修を受けた、という証明になります。
外部研修は厚生労働省が受講を推奨していますが、
学習する機会が少ない、
勉強する時間がなかなか持てない、
最新情報に触れる機会が乏しい、という人にとって
資質向上のため、スキルアップのために
改めて勉強するにはとてもよい機会です。
受講して
ワンランク上の登録販売者を目指しましょう。
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