今回は保健所で変更届を出した話です。
お店のスタッフが辞めたり、新しく入ってきた時、
又は異動で店舗が変わる時、
そのたびに保健所に変更届の書類を提出します。
これはウチのお店で管理者変更と、
勤務者の変更をした時の話です。
※大手は自分ではやらないそうですが、
ウチは零細なので、店舗の担当者がやってます。
下準備
各管轄都道府県のサイトの
薬局・医薬品販売業許可関係のページで
書類をダウンロードします。
当然ですが、必ず
店舗がある各自治体のサイトから
ダウンロードしましょう。
(ウチの場合は大阪府です。)
一応今回記事を書くにあたって
東京と埼玉、名古屋、京都、仙台、宮城、町田と
見てみましたが、
最後の提出先が違うのはもちろんですが、
そもそも
様式からそれぞれ微妙に違います。
(共通フォーマットじゃないんかい……)
お店がある場所、登録している保健所に
対応したものをダウンロードします。
用意するもの
- 変更届(書)
- 勤務表
- 管理者及びその他の薬剤師・登録販売者について
(名簿のようなもの) - 使用関係証書
- 業務従事証明書
- 講習修了証
- 上の裏付けとなる書類
=タイムカードの記録や、勤怠表、業務日誌などの何れか
変更届(書)
書類の一番上(捨て印)と
一番下の署名・判は
おそらくどの会社でもそうだとは思いますが、
各会社の本部や担当部署にに申請して、
そこで必要部分を埋めたもの
(ウチの場合は住所欄と氏名、事業者印)を、
今度はこちらで書き上げます。
業務の種別・許可番号・登録番号及び年月日
薬局、医薬品販売業
薬局製剤製造業・製造販売業
高度管理医療機器販売業・貸与業
毒物劇物一般販売業
……という項目がそれぞれありますが、
該当箇所の許可番号・登録番号と
年月日を書きます。
ウチの場合だと調剤はやっていないので、
薬局、医薬品販売業と
高度管理医療機器販売業・貸与業の
許可番号ですね。
高度管理医療機器って何?
デジタル大辞泉の解説
副作用や機器の機能に障害が
生じた場合に生命や健康に
重大な影響を与えるおそれがあるため、
適正な管理が必要な医療機器。
薬事法に基づく医療機器のクラス分類で
クラスⅢ・Ⅳに分類される。
コンタクトレンズ・
バルーンカテーテル・
人工骨・人工透析器
(以上、クラスⅢ)、
心臓ペースメーカー・人工心臓弁・
ステント
(以上、クラスⅣ)など。
クラスⅢ医療機器。
クラスⅣ医療機器。
血圧計も入っていますね。
ウチのお店ではコンタクトレンズと血圧計も
販売しているので、それが該当します。
店舗において、薬剤師が管理者の場合、
薬剤師は高度管理医療機器販売の要件を
満たしているので問題はないのですが、
登録販売者が管理者の場合、
管理医療機器講習を受ける必要があります。
又、講習の受講資格については薬剤師、
又は販売資格を持つ人のもとで、
3年以上の販売経験が必要です。
厳密に言うと、いろいろありますが、
今回の主題ではないので、割愛します。
この話はいずれ別の機会に改めて書きます。
薬局、主たる機能を有する事務所、
製造所店舗、営業所又は事務所
名称と所在地に、
それぞれ正式名称と所在地を記入します。
普段略称とか、正しい名称で呼んでない場合、
間違った名称を記入して
やり直しを食らいます。
ウチのお店って正式名称こんなんだったのか、
と思うことも。
変更内容
事項、変更前、変更後をそれぞれ書きます。
たとえば、登録販売者が一人増えた場合、
事項にはその他の登録販売者と記入し、
変更前の全ての人員と変更後の
全ての人員を書きます。
変更前
○○ ××(薬剤師)
×× ○○(薬剤師)
▲▲ ○○(薬剤師)
○○ ○○(登録販売者)
変更後
○○ ××(薬剤師)
×× ○○(薬剤師)
▲▲ ○○(薬剤師)
○○ ○○(登録販売者)
×× ××(登録販売者)(入社)
といった感じです。
書式はこれがスタンダードかどうかはわかりませんが、
一応保健所にはこれで通っています。
管理者変更の場合は、
事項
管理者の変更
従たる薬剤師、登録販売者の変更
変更前
トップにそれまでの管理者名前、
それ以降に所属する全人員の名前を
同じように書きます。
変更後
トップに新しい管理者の名前、
それ以降に
同じく所属する全人員の名前を書きます。
変更年月日
変更日を書きます。
備考
【連絡先】に電話番号と担当者の名前を書きます。
【管理者の変更】という項目もあり、
管理者の前職を記載する欄もありますが、
管理者が外部からの新規であった場合に
記載するようです。
僕の場合は記載しませんでしたし、
それで通ってます。
最後に提出年月日を記入して、
変更届はこれで終わりです。
勤務表
ダウンロードしたファイルに1個だけ
Exelファイルがあります。
それが勤務表です。
ファイルを編集します。
店舗名称・許可番号
店舗名称と許可番号を記入します。
営業時間
営業形態、営業時間が毎日同じであれば
A枠だけで良いのですが、
薬剤師がいる時間が日によって違う場合
24時間営業の店だが、
日によっていない時間がある、など
営業形態が変わるので
B欄C欄を記入していく必要が出てきます。
チェックボックスをクリックすると
勝手に週何日かが埋まります。
(エクセル便利!)
ABCの必要各欄に営業時間(何時~何時)を
記入します。
時間
営業時間、閉店時間、OTC販売時間の項目は
基本的に一緒(のはず)ですが、
B欄C欄を記入する場合、おそらく
薬剤師、登録販売者の勤務時間が
日によって違う、
ということだと思うので、そこを変えていきます。
薬剤師の勤務時間が違うということは、
要指導医薬品、第一類医薬品の販売時間も
変わるので、そこも変更します。
記入は升目を黒く塗りつぶしていく形で
埋めていきます。
【計】の欄に時間合計を書きます。
開店時間
【計】の欄を埋めていくと
横にある開店時間の表が埋まります。
(エクセル便利!)
情報提供場所
その下にある情報提供場所の欄に要指導医薬品、
第一類医薬品、一般用医薬品、それぞれの
情報提供場所の個所数を記します。
薬剤師・登録販売者の氏名と勤務時間
時間の表の下にあるリストに各氏名と
勤務時間を書きます。
1の「管」とあるところには
管理者の氏名と勤務時間を記入します。
体制省令関係
上記全ての記入が終わるとこの表が埋まります。
全ての項目で≧になっていなければ、
要件を満たしていない
=営業できない、ということになります。
管理者及びその他の薬剤師・登録販売者について
薬剤師、又は店舗の管理者、という欄に
管理者の氏名、住所、週当たりの勤務時間数、
種別(薬剤師か登録販売者か)、
薬剤師名簿又は販売従事登録番号、
薬剤師名簿又は販売従事登録年月日、
それぞれを記入します。
その下、その他の薬剤師又は登録販売者の欄も
同じように記入します。
これは各人それぞれに書いてもらう形の方が早いかも。
前に申請した時のコピーが残っている場合は、
変更になった部分以外はそのまま書き写します。
使用関係証書
管理者が変更になる場合、
又は新たな人員を追加する場合、
使用関係書も提出します。
勤務場所の名称、所在地、勤務時間、休日、
申請年月日、使用者の住所氏名、
被用者の該当項目(丸をする)と、
住所氏名を記入。
使用者の印と捨て印、被用者の印。
これで使用関係書も完了です。
業務従事証明書
管理者変更の場合、必要になります。
これが一番面倒臭いです。
注意すべき点は管理者氏名の部分は
現管理者
(これから変更する管理者の名前ではない)、
という点。
ですが、面倒臭いというのは
そういうことではなく、
業務期間のうち〇年●月間
(過去5年間における業務期間のみ記入)
という部分です。
5年勤務している人は5年分、
1カ月単位で従事時間を書いていきます。
つまり、最大で60項目。
長い。
しかも、これは多分手書きで
(僕は全部手書きでした)、
しかも公文書なので、
書き損じたらやり直しです。
1枚につき24カ月、2年分の書き込み欄があり、
5年の場合だと3枚書きます。
研修受講なども5年間毎回受けていると、
年2回×5で10書かなければならないし、
かなり大変です。
大変でした。
講習修了証
書類提出のみです。
裏付けとなる書類
タイムカードの記録でも良いのですが、
ウチでは記録の保管を2年分しかやってない、
とのことで、今回は使えませんでした。
代わりに業務内容を記入した日誌を使いました。
業務内容を記入した日誌
正式名称が何であるのかはわかりませんが
(というか、各店舗で違うのかもしれませんが)
各月ごとに毎日業務内容を記しています。
詳しく書くと
会社がばれるかもしれないので
ふわっとした内容で言うと、
- 従事時間
- その1か月の合計
- 6項目くらいに分けた勤務内容
- 外部講習
などを記入する
勤務証明のような日誌を
毎日書いています。
その日誌を今回は
勤務実態の裏付けとなる書類
として使用しました。
登録販売者が管理者となるためには、
3年の従事時間が条件であるため
そして保健所へ
下準備が結構大変ですが、
準備が終わってしまえばほとんど終わりです。
あとは保健所に書類を提出しに行って完了ですが、
書類不備があった時のために、各書類の予備と、
印鑑を持っていくことを忘れずに。
印鑑はシャチハタは使えないので
(当たり前ですが)
書類提出の際には気をつけましょう。
どれくらいの時間がかかるかは、
その日の混み具合と、
書類を見る人にもよりますが、
なるべく混まない曜日、
時間に行った方が早く終わって楽です。
(仕事の都合で金曜日に行って、結構待ちました。)
他、ちょっとくらいの書類不備
内容の変更などではない、書き漏れや記載順の変更など
でしたら向こうでその場で修正して
そのまま通してくれるようです。
(対応した人によるかもしれませんが)
タイムカードの記録や、業務日誌、
つまり裏付けとなる書類は結構丁寧に見るので
(さすがに数年分全部は見ませんが)、
そこだけは
書類不備がないように気をつけましょう。
以上、
変更届の提出って結構大変!
というお話でした。
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