痔の症状の種類　原因と治し方、予防法の紹介

痔です。

店頭で接客していると思っている以上に
関連商品が売れてます。

痔と聞くと特に中高年の男性の病気の
イメージがありますが、
若い男性や、女性、
子どもでも痔になることはあります。

でも、そもそも
痔って一体何なんだ？
と知らないことも多いですね。

そんなわけで、今回は痔の話です。

痔って何？痔の症状の種類と原因

痔は肛門部の負担やストレスなどによって生じる
生活習慣病です。
肛門は消化管の末端にあり、
皮膚組織で構成されています。
その手前、直腸は粘膜で構成されていて、
知覚神経がないので痛みは感じません。
直腸と肛門のつなぎ目周辺は血管が集まっていて、
つなぎ目より上（直腸）にできた場合は
痛みはなく、
下（肛門）にできた場合は神経が通っているので
痛みが生じます。
この血管の集まりは
クッションのような役割も果たしていて、

この部分がうっ血してできるのが「痔核」、
いわゆるいぼ痔です。

いぼ痔

便秘や、長時間座ったままでいるなど、
肛門部分に負担がかかると生じる、
と言われています。
直腸と肛門の境目より上にできる痔（いぼ状）は
初期症状では出血はしますが、
痛みはあまり感じません。
症状が進むと「いぼ」が肛門の外に出てきて
戻せなくなります。

これが脱肛です。

この状態になると、
病院での受診が必要になってきます。
一方、境目より下に「いぼ」ができると、
そこは神経が通っているので
激しい痛みが伴います。
見た目的には小豆大の固いしこりができます。
痔疾患の多くがいぼ痔です。

きれ痔

硬い便で肛門周りが傷ついた状態。
排便で痛みが伴うので我慢して便秘になり、
便秘で便が固くなり、排便でまた傷をつける、
といった悪循環で慢性化しやすいです。

悪化すると外科手術が必要になることも。

あな痔

直腸と肛門の境目部分に
便のカスなどが溜まって炎症を起こし、
化膿した状態。
肛門周辺が激しく痛み、発熱を伴うことも。
膿が出ると症状は治まるが貫通して
トンネルのような穴が開き（だからあな痔）、
また膿が出ます。
膿で皮膚炎やただれ、かゆみ、痛みが生じます。

あな痔は一般用医薬品では対応できないので、
治療には医療機関の受診が必要になります。

治し方　お薬の種類

痔の薬には炎症を抑える成分、
かゆみを抑える成分、
痛みを和らげる成分が配合されています。

坐剤（座薬）、軟膏、注入軟膏、
などの種類があります。

坐剤

いぼ痔、きれ痔の
痛み・出血・はれ・かゆみを緩和します。

肛門の内側にある痔は
外側に塗るタイプの軟膏では対処が難しいので、
坐剤か、注入軟膏を使います。

痛み・出血・はれ・かゆみに。
体温ですみやかに溶ける油脂性基剤。
刺激が少なく挿入しやすいので、
患部を保護し、
スムーズな排便も助けます。
また、組織修復成分と血行促進成分で
症状の緩和回復を早めます。    

つらい痛み・急な出血に。
患部を清潔にし、朝の場合は排便後に、
夜の場合は寝る前に使用すると効果的。
心地良い使用感。

どちらもステロイド剤なので、
長期連用にはご注意ください。
10日間位使用しても
症状がよくならない場合は
病院受診推奨。  

軟膏

4種の成分で痛み・出血・はれ・かゆみに
すぐれた効果を発揮します。
患部が化膿している人禁忌。
ステロイドなので長期連用しないこと。    

こちらもステロイド製剤。
つらい痛み・急な出血の痔に。
長期連用禁忌。

ノンステロイド商品。
ボラギノールは
黄色パッケージがステロイド、
緑パッケージがノンステロイド商品です。

注入軟膏

内容的には上記軟膏タイプと同じ、
ステロイド製剤。
浣腸型で、
内部に注入しやすくなっています。

その他

舌の下で溶かして服用するタイプの
いぼ痔用薬。
血液にのって、いぼ痔の内側に直接届き、
いぼ内部の根(うっ血)を小さくしていきます。

穏やかな排便作用で便通を良くし、
患部の血行を促進して痔の症状を
改善します。
漢方処方「乙字湯」。

痔の予防

痔は生活習慣病の一種です。
生活習慣を改善することによって
ある程度予防ができます。
バランスの良い食生活で便秘を予防し、
部位の清潔を保ち、
長時間座ったままの同じ姿勢で
肛門部を圧迫するようなことがなければ
ある程度防げます。  

↑圧迫改善、予防にはこんなものも。

せっかくお薬や診療で治療して治っても、
生活習慣が変わらなければ再発、
慢性化することも起こりえるので、
生活改善も心掛けていきましょう。